千円で何回回ればいい? パチンコの回転率を「1K○回」だけで決められない理由
パチンコを打っていると、かなりの確率で出てくるのがこの話です。
「千円で何回回ればいいの?」
「1K20回なら良台?」
「18回しか回らないならヤメ?」
回転率を見るうえで、1,000円あたり何回回ったかは確かに大事です。
でも、「千円で○回なら良い台」という全機種共通の数字はありません。
同じ1K20回でも、機種や交換条件によって意味は変わります。
アバくん「で、結局何回ならいいんだよ?」
アバくん
難しい話はいいからさ。千円で何回回ればいいの?
ヤバくん
いきなり一番答えにくいところだけ聞くな。

18回?

機種による。

20回?

機種による。

25回?

だから機種による。

便利な言葉だな。「機種による」って。

便利なんじゃない。本当にそうなんだよ。
「1K○回」だけでは良い台か決められない
パチンコの回転率は、1,000円で通常時を何回転回せたかを見る数字です。
たとえば、1,000円で15回転、18回転、20回転、23回転なら、同じ条件では数字が大きい方が少ない投資で多く回せています。
ここだけを見ると「20回転の方が15回転より良さそう」という比較はできます。
しかし、20回転しているから、その台が必ず有利とは限りません。
判断には回転率以外の条件も関係するからです。
同じ20回転でも価値が違う
たとえばAという機種とBという機種があり、どちらも1,000円で20回転だったとします。
数字だけを見ると同じですが、次のような条件が違えば、同じ20回転でも収支上の意味は変わります。
- 大当たり確率
- 大当たり時の平均出玉
- RUSH・確変への突入率
- 継続率
- 通常時の賞球
- 交換率
- 持ち玉で遊技できる割合

じゃあ1K20回って数字だけ見てもダメなの?

比較材料にはなる。でも、それだけで合格判定はできない。
「ボーダー」という考え方
パチンコでは、機種ごとの条件を考えるときに「ボーダー」という言葉がよく使われます。
簡単に言えば、その機種を一定の条件で遊技したとき、収支の境目になる回転率を考えるための目安です。
ここで大事なのは、ボーダーも完全に固定された数字ではないことです。交換率や持ち玉条件、出玉の取り方などによって条件は変わります。
だから、「1K18回なら全部ダメ」「20回なら全部打てる」という見方ではなく、その機種、その店、その日の遊技条件と比べる必要があります。
アバくん「じゃあ20回る台を見つけても喜んじゃダメ?」

千円で20回った!

何円使った?

千円。

……もう少し見ろ。

20回った事実をもっと褒めろよ。
最初の1,000円で20回ったとしても、その数字がそのままずっと続くとは限りません。
パチンコの回転数は短い区間ではかなり上下します。
たとえば、最初の1,000円で22回転、次の1,000円で14回転、3,000円目で19回転なら、3,000円で合計55回転。平均すると約18.3回 / 1,000円です。
最初の22回だけを見て「1K22回の台だ」と判断すると、実際の平均とはかなり違ってきます。
1,000円だけでは回転ムラの影響が大きい
少額の測定ほど、回転ムラの影響を受けます。たまたま最初の500円や1,000円でよく回ることもあれば、最初だけ極端に回らないこともあります。
そのため、「最初の千円で何回だったか」より、投資額が増えたときの平均回転率を見る方が判断材料として使いやすくなります。
- 1,000円で22回転 → 1K平均22.0回
- 3,000円で55回転 → 1K平均約18.3回
- 5,000円で92回転 → 1K平均18.4回
- 10,000円で184回転 → 1K平均18.4回
この例なら、最初の22回よりも、その後の18回台という数字の方が実態を考える材料になります。
じゃあ何回まで測ればいい?
ここも「○円まで測れば絶対」という固定ルールはありません。
ただし考え方としては、測定量が少ないほどブレが大きいということを覚えておけば十分です。
1,000円だけの数字より3,000円。3,000円だけの数字より5,000円。さらに遊技を続ければ、平均値は少しずつ実際の状態を考える材料として使いやすくなります。
もちろん、明らかに自分の基準から大きく外れている場合に、無理に測定を続ける必要はありません。
千円で回る=今日は勝つ、ではない
回転率が良い台を打っていても、その日に負けることはあります。逆に、回らない台でも大当たりが早ければ大きく勝つことがあります。
短期の勝敗と、台の条件は別です。

でも回らない台で5万勝ったぞ。

今日は勝った。それと台の条件が良かったかは別の話だ。

勝った方が偉いだろ。

今日はな。
大当たりのタイミングは短期間では大きくブレます。だから台を振り返るときは、「勝った・負けた」だけでなく、どんな条件の台を打っていたかを分けて見る必要があります。
店側から見ても「よく回る」は無関係ではない
ここを少し逆側から考えてみます。
仮に同じ機種で、A台が1K15回、B台が1K20回だったとします。同じ通常回転数まで回すなら、B台の方が少ない投資で多く回せます。
つまり遊技者側から見れば、回転率の差は投資効率に影響します。当然、店側から見ても、どの程度回る状態になっているかは無関係ではありません。
ただし、店舗運営では一台だけの一日だけを見るわけではありません。機種全体、島全体、稼働、出玉、粗利など複数の数字で運用されます。
だから、「たくさん回る台=店が設定を間違えた」と単純に決めつけることもできません。
「回る台=出る台」と考えると話がおかしくなる
ここで混同しやすいのが、回る台と出ている台です。
回転率は通常時にどれくらい回せたかという条件。出玉グラフは、その時点までに大当たりがどう引けたかという結果も大きく含みます。
そのため、右肩上がりだから回る台とは限りません。逆に、右肩下がりだから回らない台とも限りません。
この違いは、井戸端会議の「右肩上がりの台は良い台? グラフで見るべきは『山』より『坂』」でも詳しく扱っています。
「1K○回」を見るなら機種・交換条件もセット
回転率を比較するときは最低でも、次の条件を一緒に残しておくと後から判断しやすくなります。
- 機種
- 1Kあたりの回転数
- 現金遊技か持ち玉遊技か
- 交換条件
- 測定した投資額
- 測定した通常回転数
「昨日は20回った」だけだと、後から見返したときに条件が分かりません。
「○○という機種を、現金5,000円で101回転」まで残っていれば、20.2回 / 1,000円と再計算できます。
正確な1K回転率は「合計」で測る
回転率を計算するときは、区間ごとの数字を単純平均するのではなく、合計通常回転数 ÷ 合計投資額 × 1,000で求めます。
開始回転数の残し方、複数区間の合算、現金と持ち玉の分け方、大当たりで中断した場合など、詳しい測定方法は「1,000円あたり回転数の測り方|計算・合算・記録方法」で解説しています。
そして最終的には「その回転率で条件がどう変わるか」を見る
回転率を測る目的は、「俺の台は1K19.2回!」という数字を眺めることではありません。
その回転率によって、実戦条件がどう変わるのかを見ることです。
たとえば同じ機種で17回、18回、19回、20回と回転率だけを変えて比較すると、条件差を確認しやすくなります。
アバくんですでは、登録した機種を使って回転率を変えながら比較できるため、実測した回転率をそのまま条件比較へつなげられます。詳しい使い方は「実戦期待値と条件比較|回転率感度・損益分岐の見方」で確認できます。
アバくん「結局、千円で何回回ればいい?」

長かったな。

嫌な予感しかしない。

で、千円で何回回ればいい?

……。

18?

機種による。

20?

機種による。

結局そこに戻るんかい!

でも最初より意味は分かっただろ。
今回のまとめ
- 同じ機種なら、回転数が多い方が条件上有利になりやすい。
- ただし機種が違えば、同じ1K20回でも意味が違う。
- 交換率や持ち玉条件でも基準は変わる。
- 最初の1,000円だけでは回転ムラの影響が大きい。
- 短期の勝敗と回転率は分けて考える。
- 回転率は合計投資額と合計通常回転数から測る。
- 最後はその回転率を使って条件を比較する。
「千円で何回なら正解か」を探すより、「この機種、この条件で、この回転率ならどうなのか」を見る。
そこまで整理できると、1K回転率はかなり使いやすい判断材料になります。
今回だけ特別。次回予告

ここまで読んでも、たぶんアバくんはまだ「店は何回くらい回すつもりで使ってるんだ?」とか考えてるだろ。

お、分かってきたじゃん。

仕方ない。次はアホ君……。

誰がアホ君だ。

失礼。アバくんのために、今度はお店側から見た回転率を教えてあげるよ。

店側?

遊技者が見る「1K○回」と、店が台を運用するときに見る数字は、少し見え方が違う。

店長しか知らない秘密の数字か?

また話を盛るな。
次回「その1K20回、店はどう見てる? パチンコ店目線で考える回転率」
遊技者が気にする「千円で何回」と、店舗側が台を運用するときに考える回転率。
次回は、お店側から見ると“回る台”がどう見えているのかを、アバくんでも分かるようにヤバくんが解説します。
今回登場した重要語句
今回登場した重要語句の意味は、用語集で確認できます。読み終えたら、ブラウザの「戻る」でこの記事に戻れます。