第3回は「LT精密モード」。通常・下位RUSH・LTを混ぜないための登録
第1回では簡易モード、第2回では精密モードを見てきました。
第3回は、そこからさらにLT専用の3項目を追加する「LT精密モード」です。
アバくん精密で突入率と継続率まで入れたなら、LTもその中にまとめればよくない?
ヤバくんそこを混ぜないためのLT精密だ。通常・下位RUSH・LTは別の段階として持つ。
LT精密モードの目的は、入力項目を増やすことではありません。
通常状態・下位RUSH/ST・LTという3つの層を分けて管理することが本質です。
4つの登録モード全体を比較したい場合は、機種登録モードの選び方|簡易・精密・LT精密の使い分けもあわせて確認できます。
LT精密は「精密+3つのLT専用項目」
LT精密モードでは、精密モードの項目に加えて次の3つを登録します。
- LT突入率
- LT継続率
- LT平均出玉
通常計算では、この3項目はLT精密モードの必須項目です。
つまり、簡易 → 精密 → LT精密と進むほど、機種の状態を細かく分けて持てるようになります。
利点① 「下位RUSH」と「LT」を別の段階として持てる
精密モードでは、確変突入率・確変継続率・確変時平均出玉まで扱えます。
LT精密では、さらにその先のLTを別枠で持ちます。
現行の実戦期待値シミュレーターでは、LT到達率を次のように扱います。
LT到達率 = 下位RUSH/ST突入率 × LT突入率

じゃあLT突入率20%って、初当たりから20%でLTに行くって意味じゃないの?

現行計算では違う。下位RUSH/STへ入った後、その先でLTへ進む率として使う。
ここがLT精密で最も重要です。
資料に書かれている「LT突入率」が、初当たり全体を母数にした総合率なのか、下位RUSH/STに入った後の条件付き率なのかを確認せずに入力すると、計算の意味が変わります。
利点② LT到達率を下位RUSHと分けて確認できる
下位RUSH/ST突入率とLT突入率を別に持つことで、現行シミュレーターの「詳細」ではLT到達率を独立して確認できます。
たとえば説明用に、下位RUSH/ST突入率50%、LT突入率20%なら、現行計算上のLT到達率は10%です。
このように、LT精密は「LT搭載機だからLTの数字を1つ足す」のではなく、どの段階からどの段階へ進む率なのかを分けるためのモードです。
利点③ LT平均出玉を下位RUSHとは別に持てる
LT精密では、確変時平均出玉とは別にLT平均出玉を登録します。
これにより、下位RUSH/STの平均出玉とLTの平均出玉を混ぜずに保存できます。
現行計算ではLT平均出玉は、すでにLT中の平均値として扱います。
そのため、LT継続率をLT平均出玉へもう一度掛けて増幅する計算にはしていません。

LT平均出玉5000玉で継続率90%なら、5000に90%をまた掛けるんじゃないの?

掛けない。平均出玉は平均出玉として使う。継続率を二重に反映させない。
利点④ LTだけ別の出玉補正率を使える
LT機をシミュレーターで開くと、通常出玉補正率・右打ち出玉補正率に加えて、LT出玉補正率が表示されます。
つまり、通常・下位RUSH・LTをそれぞれ別の補正率で確認できます。
「下位RUSHは削りが少ないが、LT中は少し厳しい」といった条件を、同じ補正率へまとめずに試せるのが利点です。
利点⑤ カタログ検索もLT対象に絞られる
LT精密モードの機種カタログでは、現行実装上、LT対象かつレビュー済み扱いの候補に絞って検索します。
通常機や羽根物などを誤ってLT精密へ反映しにくいのはメリットです。
一方で、データベースに機種が存在していても、LT対象としての確認が終わっていない候補や要レビュー状態の候補は出ない場合があります。
「検索しても出ない = 機種が存在しない」とは限りません。
ここからが弱点。LT精密は「数字の意味」を一番間違えやすい
LT精密は情報量が多いぶん、4モードの中でも数字の意味を取り違えやすいモードです。
特に危ないのは、次の3つです。
- LT突入率の母数
- LT継続率の対象状態
- LT平均出玉がどの範囲の平均なのか
弱点① 「LT突入率」の母数を間違えると到達率がズレる
現行計算では、LT到達率を「下位RUSH/ST突入率 × LT突入率」で作ります。
そのため、資料側のLT突入率が「初当たり全体から見たLT到達率」なのに、それをそのままLT突入率欄へ入れると、下位RUSH/ST突入率をもう一度掛ける形になってしまいます。
LT突入率は、必ずその数字の母数を確認してから入力する必要があります。
弱点② LT継続率とLT平均出玉を二重計算しやすい
LT平均出玉を自分で作るときに、すでに継続を含めた平均値へ、さらにLT継続率を掛けてしまうと二重計算になります。
アバくんです側でも、LT平均出玉は平均出玉として扱い、LT継続率で再増幅しません。
「平均出玉を作るための継続率」と「入力後に別情報として保持する継続率」を混ぜないことが重要です。
弱点③ 3層の数字を混ぜると、見た目だけ精密になる
LT機では、通常・下位RUSH/ST・LTの3層があります。
たとえば下位RUSHの継続率をLT継続率欄へ入れたり、LT平均出玉を確変時平均出玉欄へまとめたりすると、画面上は全部埋まっていても意味は崩れます。

全部数字が入ってれば、精密っぽく見えるけどな。

それが一番危ない。数字の場所が違えば、埋まっていても正しいデータじゃない。
弱点④ カタログ候補が少ない場合がある
LT精密ではLT対象かつレビュー済み扱いの候補に絞るため、通常の精密検索より候補が少なくなる場合があります。
これは誤登録を減らすための制限ですが、収録済みでも確認待ち・要レビュー中の機種が検索候補に出ないことがあります。
その場合、無理に別機種を選ばず、対象機種の確認状況を待つか、正しい情報を確認してから登録する方が安全です。
弱点⑤ LT精密でも実戦条件は自動では決まらない
LT専用スペックを細かく登録しても、回転率・交換率・玉貸しレートは実戦条件として別に確認します。
また、出玉削りや増減を試す場合は、シミュレーター側の通常・右打ち・LT出玉補正率を別に確認します。
「LT精密にしたから現場条件まで全部自動で分かる」というモードではありません。
LT精密モードが向いている人
- LT搭載機を通常・下位RUSH・LTに分けて管理したい。
- LT突入率の母数を確認できている。
- LT継続率・LT平均出玉を正確に確認できる。
- LT到達率やLT寄与をシミュレーターの詳細で確認したい。
- LTだけ出玉補正率を変えて比較したい。
逆に、LT精密を選ばない方がいいケース
- 通常機・非LT機を登録したい。
- LT突入率の母数が分からない。
- LT平均出玉がどの範囲の平均か確認できていない。
- 基本スペックしかまだ分からない。
- 下位RUSHまでの詳細で十分で、LTを独立して分析する必要がない。
通常機なら精密、基本情報だけなら簡易というように、対象機種と確認できている情報量に合わせて戻る方が安全です。
では、実際にLT精密モードで登録してみる
1. 「LT精密モード」を選ぶ
LT精密は会員向けモードです。精密項目に加えてLT専用欄が表示されます。
2. LT精密のカタログから対象機種を探す
検索候補はLT対象かつレビュー済み扱いのものに絞られます。
機種名・確率・メーカーなどを照合し、別スペックを選ばないようにします。
3. 精密スペックとLTスペックを分けて確認する
基本スペック・精密スペックに加えて、LT突入率・LT継続率・LT平均出玉がフォームへ反映されます。
このとき、下位RUSHの数字とLTの数字を別欄として確認します。
4. 保存後に機種詳細を開き直す
登録後は、通常・下位RUSH側の項目とLT項目が意図した値で保存されているか確認します。
5. シミュレーターでLT到達率とLT寄与を見る
「詳細」では、LT到達率・LT平均出玉・LT寄与を確認できます。
ここで、登録したLT突入率が想定した母数で使われているかを再確認できます。登録後の検索・編集まで含めた流れは機種登録と管理、LT出玉補正率やLT到達率・LT寄与の確認は実戦期待値と条件比較のLT例でも確認できます。
精密とLT精密を並べると違いが分かる
| 見るところ | 精密 | LT精密 |
|---|---|---|
| 基本スペック | 登録する | 登録する |
| ヘソ・サイド | 登録する | 登録する |
| 突入率・継続率 | 下位RUSH/ST側 | 下位RUSH/ST側として登録 |
| LT突入率 | 専用欄なし | 専用欄あり |
| LT継続率 | 専用欄なし | 専用欄あり |
| LT平均出玉 | 専用欄なし | 専用欄あり |
| LT到達率 | 分けて扱えない | 下位突入率×LT突入率で確認 |
| LT出玉補正 | 専用補正なし | LTだけ別に補正できる |
| 入力難易度 | 高め | さらに確認項目が増える |
第3回の結論
LT精密モードの強みは、LTを下位RUSH/STの延長として雑にまとめず、別レイヤーとして持てることです。
その代わり、LT突入率の母数、LT継続率の対象状態、LT平均出玉の定義を正確に理解する必要があります。
LT精密は「一番細かいから一番正しい」のではなく、LTの構造を正しく分けて確認できる人ほど強みを活かせるモードです。
次回:第4回「羽根物・一般機モード」

じゃあ、1/○○で考えにくい羽根物とか一般機はどう登録する?

次はそこ。通常デジパチと同じ式に無理やり入れないための専用モードを見よう。
第4回は、羽根物・一般機を通常デジパチと分けて登録する理由と、実測値をどう扱うかを中心に説明します。
第4回「羽根物・一般機モード」のメリット・デメリットと使い方を読む →
今回登場した重要語句
今回登場した重要語句の意味は、用語集で確認できます。読み終えたら、ブラウザの「戻る」でこの記事に戻れます。