ハロウィンの夜、アバくんが「期待値おばけ」を退治しようと現れた! 前回の期待値+3,000円なのに勝率25%!?から続く今回は、10回・30回・50回・100回・300回の累計収支が赤字になる確率を比べます。
最初に確認:この記事は「勝った場合/負けた場合」の2通りだけを持つ説明用の架空モデルです。実在機種の解析・勝率・利益予測ではありません。独立した同条件の試行を最後まで行えた場合の最終累計赤字確率を計算し、途中の資金不足や収支の推移を再現するものではありません。
ハロウィンの夜、期待値おばけが現れた!
ハロウィンが近づき、カボチャ姿で現れたアバくん。前回の「期待値+3,000円なのに勝率25%!?」を覚えたつもりで、今度は10回・100回・300回の収支を先取りし始めました。
アバくんトリック・オア・期待値ー! お菓子をくれなきゃ期待値3,000円を請求するぞ!
ヤバくん期待値は請求書じゃない。そもそも、その巨大なカボチャは何だ?
アバくん期待値を詰め込む貯金箱! 10回で3万円、100回で30万円、300回で90万円!
ヤバくんそれは期待値の合計だ。実際に財布に入る金額と混同するな。
アバくんええっ!? ハロウィンなのに夢を壊すおばけが出てきた!
ヤバくん夢の話ではなく数学の話だ。今回は10回から300回まで、累計収支が赤字になる確率を比べよう。
アバくん赤字!? また客の財布を凍らせる話か!
ヤバくんそこで終わらない。試行回数を増やしたときに何が変わるのか、最後まで見せる。
アバくんそれなら赤字おばけ退治だ!
ヤバくん退治じゃなくて、赤字確率を正しく理解するんだ。
アバくん最後にはカボチャ貯金箱をパンパンにできるんだろ?
ヤバくん最後まで聞いてから判断しろ。期待値の数字を貯金額と取り違えたら最初からやり直しだ。
前回の勝率25%・60%モデルをそのまま使おう
前回と同じ、2通りの最終収支だけが起きる仮想モデルAとBを使います。実際のパチンコの複雑な出玉分布を表す数字ではありません。
| 条件 | モデルA | モデルB |
|---|---|---|
| 勝率 | 25% | 60% |
| 勝ったとき | +24,000円 | +7,000円 |
| 負けたとき | −4,000円 | −3,000円 |
| 期待値 | +3,000円 | +3,000円 |
アバくん前回は勝率25%でも期待値+3,000円になるって習ったな!
ヤバくんそうだ。モデルAは25%で+24,000円、75%で−4,000円。
アバくんもう片方は60%で+7,000円、40%で−3,000円だった。
ヤバくんどちらも1回の期待値は+3,000円。Aは0.25×24,000+0.75×(−4,000)=+3,000円だ。
アバくんBも0.60×7,000+0.40×(−3,000)=+3,000円か!
ヤバくんその通り。ただし勝率も結果の金額も違う。
アバくんカボチャの外見は同じでも、くり抜いたら中身が違う!
ヤバくん今回はこの2モデルを『毎回同じ条件で独立に』繰り返す、と仮定する。
アバくん前に負けたから次は勝ちやすい、という特別ルールはなし?
ヤバくんなし。現実に同じ条件を何度も再現できる保証もないぞ。
10回で期待値+3万円。それでも累計赤字になる?
モデルAを10回試すと、勝ちが1回以下なら累計収支はマイナス。モデルBでは勝ちが2回以下ならマイナスで、3回勝つとちょうど0円です。
アバくん最初は10回! 期待値は3,000円×10=30,000円だ!
ヤバくんそう。ただしモデルAが10回終了時に赤字となる確率は約24.40%ある。
アバくん4分の1くらい!? 期待値プラスでも、そんなにあるのか!
ヤバくんモデルAは10回のうち1勝以下だと赤字。0勝か1勝になる確率の合計だ。
アバくん1回だけ勝っても赤字? +24,000円なのに?
ヤバくん残り9回で−4,000円ずつなら合計−12,000円だ。2勝以上ならプラスになる。
アバくんじゃあモデルBは? 勝率60%ならずっと安心?
ヤバくんモデルBの10回終了時の累計赤字確率は約1.23%だ。
アバくん同じ期待値3万円で、赤字確率がそんなに違うのか!
ヤバくんBでは2勝以下で赤字、3勝7敗なら収支0円だ。『赤字』に収支ゼロは含めない。
アバくん勝った回数の多さと、収支がプラスかどうかも別なんだな。
ヤバくんその理解でいい。なお『10回中の勝ち負けの回数』と『10回の合計が赤字か』は異なる指標だ。
30回・50回なら赤字おばけは小さくなる?
同じプラス期待値を維持した独立試行という仮定の下で、10回から30回、50回、100回、300回へ増やした場合を比較します。
| 試行回数・期待値合計 | Aの赤字確率 | Bの赤字確率 |
|---|---|---|
| 10回・+3万円 | 24.40% | 1.23% |
| 30回・+9万円 | 9.79% | 0.0222% |
| 50回・+15万円 | 4.53% | 約0.000460% |
| 100回・+30万円 | 0.542% | 約3.46×10−8% |
| 300回・+90万円 | 約0.000220% | 約2.24×10−24% |
※各値は二項分布を使った理論計算を四捨五入したものです。最終収支0円は「赤字」に含めません。100回・300回のBの値は極めて小さく、ゼロと同じ意味ではありません。
アバくん10回で終わらず、30回まで数えてみよう!
ヤバくんモデルAの累計赤字確率は30回で約9.79%、50回で約4.53%になる。
アバくんおおっ! 赤字おばけが小さくなってきた!
ヤバくんモデルBは30回で約0.0222%、50回で約0.000460%だ。
アバくん桁が小さすぎて、カボチャの穴から逃げていったぞ!
ヤバくん小さな確率もゼロではない。数字の読み方を間違えるな。
アバくんでも同じ+3,000円の期待値を積み重ねるほど、赤字の可能性は下がるのか!
ヤバくん今回の二つの固定モデルではそうなる。正の期待値で独立に繰り返すという条件が重要だ。
アバくん30回も50回も、途中で勝てない日があっていいんだな?
ヤバくん途中の収支がマイナスでも、決めた試行回数が終わったときの合計は別問題だ。
アバくん10回の結果だけで期待値の正しさを断定しちゃいけないのか。
ヤバくんそう。短期結果だけで『必ず勝つ』『計算が嘘だ』と決めつけないことが大切だ。
100回・300回にするとどう変わる?
回数とともに累計期待値は増えます。ただし、下の確率は『途中で資金が尽きず最後まで独立試行できた場合』の最終合計についての値であり、途中経過の損失確率ではありません。
アバくん100回なら期待値+30万円! カボチャ銀行、開店!
ヤバくん100回終了時のモデルAの累計赤字確率は約0.542%だ。
アバくん10回で約24.40%だったのに、ずいぶん下がるんだな。
ヤバくん300回ならモデルAは約0.000220%。Bはさらに非常に小さい値になる。
アバくんじゃあ300回なら絶対勝ちじゃないか!
ヤバくん『絶対』ではない。計算上、赤字となる確率は限りなく小さくてもゼロではない。
アバくん300回の期待値+90万円が、そのまま預金通帳に記帳されるわけじゃないのか。
ヤバくん期待値は理論上の平均だ。実際の合計はその前後にばらつく。
アバくん300回全部できるかどうかも現実では別だな。
ヤバくんその通り。資金の制約、台の条件、遊技時間などを無視した表だけで判断してはいけない。
アバくん赤字おばけは小さくなっても、予算おばけが現れるかもしれない!
ヤバくん無理に続ければいいという結論にはならない。それを忘れるな。
二項分布で赤字確率を計算し、大数の法則を理解する
勝つ回数をX、試行回数をnとすると、独立した仮想モデルAでは X は二項分布 Bin(n, 0.25) に従い、累計収支は28,000X−4,000n円です。Bでは X は Bin(n, 0.60)、累計収支は10,000X−3,000n円です。
計算の要点:モデルAでn回中k回勝った場合の収支は 24,000k−4,000(n−k)=28,000k−4,000n 円。モデルBは 7,000k−3,000(n−k)=10,000k−3,000n 円です。赤字になるkの範囲について、二項分布の確率の合計を求めます。例:10回ではAが0~1勝、Bが0~2勝のとき赤字です。
アバくんそんなに確率が小さくなる理由を、魔法じゃなくて説明してくれ!
ヤバくんモデルAの累計赤字条件は28,000×勝ち回数−4,000×試行回数<0だ。
アバくん10回なら0勝か1勝、30回なら4勝以下が赤字なんだな。
ヤバくんそう。各勝ち回数が起こる確率を二項分布で計算し、赤字になる範囲を全部足している。
アバくんBは10,000×勝ち回数−3,000×試行回数がマイナスになる場合だな?
ヤバくん正解。独立に同じ条件を積み重ねるなら、試行回数あたりの実績平均は理論上の期待値に近づきやすくなる。
アバくんそれが大数の法則か!
ヤバくんそうだ。ただし累計収支のばらつきそのものが消えるわけではない。相対的なばらつきが小さくなるんだ。
アバくんってことは100回でピッタリ30万円になる保証はない?
ヤバくんもちろんない。プラスの期待値と、実際の結果が一致することは別問題だ。
アバくん赤字確率が小さいことを『勝つ保証』と読み替えないようにする!
ヤバくんそれが今日の数学的な核心だ。
実際のパチンコに当てはめるときの限界と予算
この表は勝ち負けの金額が固定された架空の2結果モデルであり、現実のパチンコの出玉・RUSH・LT・投資や終了タイミングを忠実に表したものではありません。
アバくんだったら現実でも300回打てば、期待値90万円を受け取れるんだな!
ヤバくん違う。実際のパチンコにはもっと多くの収支結果があり、期待値も毎回一定とは限らない。
アバくん回転率、交換率、持ち玉、稼働時間も変わるもんな。
ヤバくんその通り。機種スペック、RUSH・LT、出玉の幅、途中のやめ時なども影響する。
アバくん今日は回っても、次も同じ台で同じ条件とは限らないか。
ヤバくんさらに予算の制約がある。300回の最終合計がプラスになりやすいモデルでも、途中の資金不足で継続できない可能性は別にある。
アバくん財布が空になったら、300回目の計算まで到達できないぞ!
ヤバくんそう。赤字になる最終確率と、途中で使える資金を失う確率を混同してはいけない。
アバくんよし、足りない分は生活費のカボチャ貯金から……。
ヤバくんそれはやめろ。生活に必要なお金を遊技に回したり、損失を取り戻そうと無理に続けたりしてはいけない。
アバくん数字を知っても、予算と時間の上限は守るんだな。
ヤバくん期待値の勉強は判断材料を増やすためのものだ。遊技を続ける義務も、利益の保証もない。
まとめ|赤字おばけの正体は、短期のばらつきだった
「期待値の合計」と「累計収支が赤字になる確率」は別の数字。同じ+3,000円の仮想モデルでも、収支の分布が違えば赤字確率は大きく変わります。
アバくん分かったぞ! 同じ期待値でも、10回の赤字確率はAが約24.40%、Bが約1.23%!
ヤバくんそう。そして条件が同じ独立試行なら、30回・50回・100回・300回と増えるにつれて、今回の両モデルの最終赤字確率は下がる。
アバくん赤字おばけの正体は、短期の収支のばらつきだったんだな!
ヤバくんただし確率はゼロではない。途中の資金不足や条件の変化も表には含まれない。
アバくんそれならハロウィンのお菓子と期待値90万円を交換……!
ヤバくんだから期待値は商品券じゃない!
アバくんじゃあこのカボチャ貯金箱には何を入れればいいんだ!?
ヤバくんまずは正しい知識。次に守れる予算と、自分でやめられる判断力だな。
アバくんそんなものを入れたら、カボチャの中身が頭脳になっちゃうよ!
ヤバくんちょうどいい。今日はそのカボチャを頭にかぶって帰れ。
アバくんトリック・オア・期待値! 来年までには俺の頭も+3,000点だ!
ヤバくん評価を先取りするな! まず今日の計算を復習しろ。
今回のまとめ:①同じ期待値でも最終赤字確率は異なる。②今回の固定プラス期待値モデルでは、試行を増やすほど最終赤字確率が低くなる。③それでも途中経過と利益は保証されず、軍資金・回転率・交換率など現実の条件を別に検討する。④期待値は無理に遊技を続ける理由にはならない。
前回の期待値+3,000円でも勝率25%になる理由と、期待値と実際の収支を記録で分ける方法も合わせてどうぞ。基本は期待値の計算方法・回転率・ボーダーで確認できます。
※登場人物・会話・数値モデルはすべて説明のための創作です。実機の出玉確率、実際の収益、継続遊技の成果を示すものではありません。無理のない予算を優先してください。
次回の井戸端会議:「期待値+90万円のはずが軍資金切れ!?」。今回は300回を最後までできた場合の赤字確率でした。続編では軍資金24,000円で始めたとき、途中で残高が0円以下になる確率を同じ架空モデルで計算します。
今回登場した重要語句
今回登場した重要語句の意味は、用語集で確認できます。読み終えたら、ブラウザの「戻る」でこの記事に戻れます。